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背中のむずむず病について

むずむず脚症候群の症状に悩む人の中に、「足以外」の症状で悩む人が相当数いるというのをご存知ですか?

もちろん、むずむず脚…というくらいなので、この病気の人は症状の始まりが足であることが前提で、また症状が出現するのが足を中心としているということに変わりはありませんが、むずむず脚症候群も症状が進むと足以外の部分に不快感が現れるようになるのです。

今回はむずむず脚症候群から始まって、背中にも嫌なむずむずを感じているあなたへ、足のむずむずに加えて背中のむずむずも改善する情報をお届けします。

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むずむず脚症候群の症状と体の色々な部位

まず、むずむず脚症候群の症状が出現する部位についてです。

むずむず脚症候群の症状は、病気の名前がそうであるように「足」に不快感が出てくるのが最初の症状です。

むずむず脚症候群の症状で悩む人のほぼ全員が、ふくらはぎや太もも、足の裏など足のいずれかの部位に症状が出現しています。

中でも多いのはやはりふくらはぎ。

足の症状については、このサイトでも別ページで詳細をご紹介していますが、代表的な症状は「虫が這う感じ・チクチクした痛み・火照り感」などが挙げられます。

こうした症状が、夕方~就寝時にかけて強く現れ、どうしても「じっとしていられない」感覚に陥り、特に就寝時にかけての場合は睡眠障害につながるので、睡眠不足から生活の質を落とすことになっていきます。

睡眠不足による生活の質の低下は、肉体的なものもですが、イライラや不安感の増大、集中力の低下など精神的にまいってしまうことも多くあります。

精神的な疲労感はそのまま抑うつ状態を引き起こすようになり、ひどく思いむずむず脚症候群を持つ人は、並行してうつ病を患ってしまうことも珍しいことではありません。

ですから、むずむず脚症候群に1か月も悩むような日々が続いているのであれば、早急に睡眠障害の専門医や神経内科、精神科を受診した方がよいとされています。

以上のように「症状が続く」むずむず脚症候群に関しては、早めに治療を受けることが、睡眠障害の改善、ひいてはむずむず脚症候群の症状の改善につながるのですが、たとえ継続的な症状でなくても、足以外に症状が出ているのであれば、それはそれで早めに治療を受けることが大事です。

例えば、今回ピックアップしている背中を初めとして、腕や腰に症状が出ることも比較的多いとされています。

こうした部位に症状が出ても、やはり生活の質は低下しますし、それ以上にやはり体の色々な場所が不快感を抱くというのは精神的なストレスになります。

ストレスは快適な日常生活を過ごすにあたり、必要最低限以上は負荷がない方が好ましいもの。

むずむず脚症候群のむずむず脚症候群の症状がむずむず脚症候群の範囲内であるうちに、しっかりと治療をして改善をすることが、それ以上の体の不調を引き起こさないための大きな布石になりますよ。

背中のむずむず病の症状もメカニズムは同じ?

むずむず脚症候群の原因にはいくつもの要因が複合的に合わさっているとされているので、一概に「これが原因」と断定はできません。

しかし、足の症状にしろ背中の症状にしろ、むずむず脚症候群の症状が出ることに、ドーパミンの機能不全の一面があることは否定できない事実です。

ではこのようにドーパミンという神経伝達物質が関わってくるむずむず脚症候群の症状について、医療に関する素人が自力だけで改善できるでしょうか?

これはなかなか難しいですよね。

ということはつまり、むずむず脚症候群を改善するためには、何らかの専門家のサポートがあった方が良いということです。

もちろんこの専門家というのは、多くがむずむず脚症候群について詳しい専門医だったり、神経内科や精神科の医師だったりします。

足だけでなく背中にも症状が出るほどになっているむずむず脚症候群であれば、きちんと専門科か神経内科などの関連科を受診すれば、検査をして処方薬を出してくれることが多くあります。

現在、むずむず脚症候群の症状の改善を目指して使用される処方薬については、利用した人の8割程度が症状が改善すると言っています。

背中にまでむずむず脚症候群の症状が出ている人は、夜だけでなく日中もむずむずとした症状に見舞われていることが多いので、できれば自分で改善できる生活リズムなども努力しながら、専門家のサポートを受けることをおすすめします。

背中に現れるむずむず病は何科に行くべき?

先の項で少し触れていますが、むずむず脚症候群の症状が背中に出ている時は一体何科を受診すれば良いのでしょうか?

背中の症状に関しては夕方~就寝時間にかけてというより、日中に症状が出る人も多いようなので、背中の症状からすぐに「睡眠障害専門科」という診療科を思い浮かべることは難しいかもしれません。

しかし、むずむず脚症候群に関してはほとんどの人が就寝前くらいの時間に症状を感じ、睡眠障害を起こすことが多いので、むずむず脚症候群(またはそれに伴う体の諸症状)がある時は、睡眠障害専門科を受診するとスムーズに診察が進むことが多いですね。

睡眠障害について専門的に勉強・研究・臨床をしている医師は、むずむず脚症候群についても知識が豊富にある場合が多いので。

ただ睡眠障害専門科というのは都市部には見かけることがあるのですが、地方ではまだまだ一般的とは言えません。

もし近場でそうした診療科を見つけられなければ、神経内科や精神科などを診察すると医師がむずむず脚症候群についてよく知っているケースが多いですね。

一方で整形外科や通常の内科などでは、症状からすぐにむずむず脚症候群ですね、と言える医師が多くないので、的外れな診断をされることも。

むずむず脚症候群を病院で診てもらうには、どの科を受診するか、ということが第1歩として重要になってくることが多いと言えます。

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背中のむずむず病にはどんな治療が効果あり?

むずむず脚症候群の治療薬(症状の改善薬)としては、現在3つの薬が使われています。

一般名 商品名 薬の説明
プラミペキソール ビ・シフロール錠(日本ベーリンガーインゲルハイム) ドーパミン受容体作動薬と言われる薬で、効き目は高いけれど、長期利用には向かない。

短期的に症状を軽減させるには有効に使える薬。背中の症状の軽減にも効果あり。

ロチゴチン ニュープロパッチ(大塚製薬) 貼りつけるタイプのドーパミン受容体作動薬で、体内の薬の濃度を一定に保ちやすく、長時間の効き目がある。

最近需要の高い薬。ただ貼りつける薬であるので皮膚が弱い人はかぶれたりすることも。

ガバペンチン、エナカビル レグナイト(アステラス製薬) 抗てんかん薬の1種でビ・シフロール錠より不眠に関しても効果を上げてくれる。

ビ・シフロール錠はむずむずの症状には効果的だが、不眠にはあまり役立たない一方で、レグナイトは不眠にも効果があるので、症状によって不眠などの睡眠障害がある人に有効。

さてこれら3つの薬は背中のむずむず症状にももちろん効果を発揮してくれるのですが、長期利用をすることで薬の効果が下がってしまうことがある場合も見られます。

また、薬によっては効果はあっても副作用が強く出たり、体質に合わずに止めざるを得ない場合もあるので、医師とよく相談をしながら使用するようにしましょう。

背中のむずむず病に対して自分でできること

むずむず脚症候群の症状の出現には色々な要因が絡んでいるというのは、冒頭でお伝えした通りですが、それでも原因の1つとして挙げられているのは「鉄分不足」です。

むずむず脚症候群の患者さんは1:1.5の割合で女性の方が多いのですが、これも女性が慢性的に鉄分不足であることが原因ではないかとされています。

また、むずむず脚症候群の検査をする際には血清フェリチン濃度というものを血液検査で測る場合があります。

このフェリチンというのは、水溶性たんぱく質の1種で、内部に鉄分を貯蔵できることから「貯蔵鉄」と呼ばれることもある物質です(正確には貯蔵鉄と結合しているたんぱく質なのですが)。

体内に鉄分が不足したとき、この貯蔵鉄とも呼ばれるフェリチンを利用して体は鉄不足を回避するのですが、そもそも摂取する鉄分が少ないと貯蔵鉄を使うばかりになり、結果、体は慢性的な鉄不足になるのです。

鉄分というのはドーパミンの生成にも関わっているので、鉄分が不足する=むずむず脚症候群の症状を発症しやすくする、ということにつながるのです。

これらのことを踏まえると、何とか自分でむずむず脚症候群の症状を抑制したり、軽減したりするためには、少なくても体の中の鉄分不足を回避する必要がありますよね。

ではどうやって鉄分不足に陥らないようにするかというと、それは食事で改善するしかありません。

鉄分を多く含む食材を積極的に摂取したり、鉄分を吸収しやすくする食材を摂取したり、一方で鉄分を壊してしまいやすい栄養素の摂取を控えたりというのも必要になります。

ただし、日常生活の中で吸収率の良い鉄分食材を日々摂取し続けるのは案外大変なこと。

こうした場合には現在は便利なサプリメントがたくさんあるので、そうした健康食品を利用するのも有効手段です。

むずむず脚症候群の症状が背中にまで出ている場合には、自力の努力だけでは「症状を即改善」というのは難しいですが、食事改善や生活リズムの改善で徐々に症状を改善する方向に進めることがはできるので、諦めずに自分の体をメンテナンスすることが大事です。