この記事は約 5 36 秒で読めます。

むずむず脚症候群のチェック

寝入りばななど、夕方〜夜にかけて不快感の強まる「むずむず脚症候群」は、命に直接関わってくる病気ではありません。しかし、寝不足を引き起こしたり、イライラが募ったり、さらには「会議の途中で症状が出たらどうしよう…」という不安感を引き起こすことがあるので、確実にQOL(=生活の質)を落とす病気であることに違いありません。

何だか足や背中、腕などに原因不明の不快感があるな…とあなたが自身の体に違和感を覚えているなら、ぜひここでご紹介するむずむず脚症候群のセルフチェックを行ってみてください。

もしあなたがむずむず脚症候群の可能性が高ければ、悩んだり苦しんだりを続けるより適切な治療を受けることをおすすめします。

またセルフチェックでむずむず脚症候群の可能性が低い場合は、逆に「他の病気」を疑って、早急に病院に行くことをおすすめします。

何事の「早期発見」が「早期解決」の最も大切なポイントですからね。

一先ずむずむず脚症候群「セルフチェック」をしてみませんか?

自分自身の症状を振り返って、「むずむず脚症候群かな?」と思い当たる人は、先ずはセルフチェックをして「本当に」自分自身の症状がむずむず脚症候群なのかどうかを考えてみてください。

実は周りのうわさや、何となくの知識で「自分はむずむず脚症候群なんだろうな〜と思っていたのに、現実は違う病気だったということもあるんですね。

中には背中の不快感を感じて、「背中もむずむず脚症候群の症状が出るらしいから、やっぱり自分はむずむず脚症候群だろう」と思い込んで病院に行ったら、実際には心臓疾患が見つかったという人もいるのです。

こうしたことから、むずむず脚症候群を疑うならまずはセルフチェックで「本当にむずむず脚症候群」の可能性が高いのかを見てみるのは大切なことです。

もし自分が思い込んでいただけで、別の病気が隠れているなら、それはむずむず脚症候群よりも早期に治療を開始する必要がある病気かもしれませんからね。

一方で、本当にむずむず脚症候群だとわかっても、今はまだ特効薬はありません。

しかしそれでも適切な治療法を施すことで日々のストレスが軽減したり、対処の仕方を身に着けられる可能性も高くなります。

むずむず脚症候群の自己診断は4つのポイントに焦点を当てて

むずむず脚症候群をセルフチェックするには、4つのポイントに焦点をあてるとシンプルにチェックできます。

あなたが自分の足や身体の一部分に「何とも言い表しがたいような不快感」を持っているなら、下記の4つのポイントをまずはチェックしてみてください。

むずむず脚症候群チェックポイント1.足の不快感が「表面」より「奥」にある感じがする

むずむず脚症候群は、虫が這うような感覚があるのですが、その感覚は肌の表面ではなくて、肌の内側に存在しているように思います。

もしあなたが感じている不快感が、実際に「肌の表面」にあるものなら、それはむずむず脚症候群というより、本当に何か皮膚科的なトラブルが起こっているのかもしれません。

むずむず脚症候群の不快感は「虫が血管を這うような」感じと言うのがよく言われる感覚だからです。

むずむず脚症候群チェックポイント2.足の不快感は「足を動かしていない」時間に現れるもしくはひどくなる

むずむず脚症候群の特徴としては、足を動かしていたり、身体活動をしている時間には感じることが少ないというものがあります。

逆にリラックスして足を動かしていないような時間や、仕事中にデスクに着いている時間に現れることがほとんど。

また仕事中でも、何かと席を立ったりする時間には現れないのに、会議などで一定の時間を「足を動かさずに」いる環境になると現れたりするのもよくあります。

会議で緊張していても現れることもあり、人によってはリラックス時などに限らず「足を動かしていない」状況なら、どんな時でも症状が現れるという人もいます。

むずむず脚症候群チェックポイント3.足に感じる不快感を取り除くには「歩き回る」「動かす」という方法を使っている

足が動かない状況で症状が現れることが多いので、そうした経験則を踏まえて、足に感じる不快感などは「歩く」とか「何かと動かす」という方法で解消している人は多くいます。

ただ就寝時に不快感がある場合には、歩き回ることも難しいので生活の質が著しく落ちることもよくあります。

むずむず脚症候群チェックポイント4.足に感じる不快感は日中よりも夜に出現することが多い

むずむず脚症候群の症状が出る時間を患者さんに聞くと、多くの人は「就寝する時」とか「夕方以降」と答えます。

一方で少数ではありますが、日中や夜などに関係なく、足を動かさない状況ではむずむず脚症候群の症状が出てくるという人もいます。

ただ、傾向としては日中より夜に症状が出やすいというのが、むずむず脚症候群の症状についての一般的な傾向です。

むずむず脚症候群セルフチェックで疑わしいなと思ったら

ここまで、4つのポイントについてチェックをしてみた結果、1つ以上当てはまる項目があった人はむずむず脚症候群の可能性が高くなります。

項目1つにつき25%ずつ可能性があがると考えるとわかりやすいかと思います。

そして、こうしたセルフチェックでやはりむずむず脚症候群の可能性が高いな、と自己診断をすることができたら、現在は生活に支障をきたしていなくても、早めに医療機関を訪ねることをおすすめします。

というのも、冒頭でも少し触れているのですが、自分自身ではむずむず脚症候群だと勝手に思っていたのに、医者に診てもらったら全然別の原因で体に不調が現れていたことがわかることもあるからです。

女性の場合でもリウマチとかの初期症状をむずむず脚症候群だと思い込んでいたとか、男女問わず「背中の不快感」をむずむず脚症候群だと思っていたら心筋梗塞に繋がっていた、胃潰瘍に繋がっていたなんてこともあるのです。

上記でご紹介しているセルフチェックは、あくまで「これってむずむず脚症候群かな?」という疑いを、ポイントに添って振り返るものです。

ですから、もしあなたがチェックの結果、自身の体調不良がむずむず脚症候群ではないと判断をしても、事実としてあなたは自分の体に何らかの不調を感じているわけですから、しっかり専門科による検査を受け、自己管理に努めた方が良いというわけです。

むずむず脚症候群を医療機関でチェックしてもらうにはどうればイイ?

ここまでにご紹介してきた方法で「一応」セルフチェックはできますが、あなたが医師でければやはり自分自身でのチェックでは「本当に」むずむず脚症候群かどうかという判断はできませんよね。

自分では上でご紹介した項目に当てはまるものが多いから、きっとむずむず脚症候群だろうと思っても、実はその裏には違う病気が潜んでいる……ということも考えられます。

ですから、上の項目で「やっぱりむずむず脚症候群かな……」と思っても、できれば1度は医療機関でしっかりと自分の症状を説明して、自分の不快感が本当にむずむず脚症候群なのか、それともこの不快感がむずむず脚症候群以外の病気が原因なのか、しっかりチェックをしてもらってください。

ではむずむず脚症候群かそうでないかを医療機関でチェックをしてもらうにはどうすれば良いのでしょうか?

むずむず脚症候群は何科に行けばいいの?

あなたが自分の足や身体に現れる症状を、自己診断で「これはむずむず脚症候群では…?」と思っている場合、本当にどんな病気なのか判断をしてもらうには、一体何科に行くのがベストだと思いますか?

皮膚に不快感が出ているような感じですから、皮膚科でしょうか?それとも足の骨のような「内側」の部分に不快感の原因がありそうですから整形外科を選んだ方が良いのでしょうか?

この皮膚科と整形外科というのは、むずむず脚症候群の人が最初の受診に選びやすい診療科なのですが、実はこうした診療科に行ってもむずむず脚症候群の専門的な対応はしてもらえないことがほとんどです。

では何かを受診するとむずむず脚症候群について「?」と思われずに診察をしてもらえるのかと言うと…それは「睡眠を専門としている診療科」です。

受診科として名前を挙げると総合病院の睡眠外来や、大きな都市であれば睡眠障害クリニックという医療機関もあることが多いのでそうした医療機関を訪ねても良いでしょうね。

ただ、そうした科が近くにない……という時は一部の神経内科や精神科、精神神経科という診療科でも診察を受けられる場合があるので、一度電話などで尋ねてみてから診察を受けるのもアリです。

ちなみにむずむず脚症候群の受診に向いているのは、「睡眠障害専門クリニック」「睡眠外来」「神経内科」「精神科」「精神神経科」の順になります。一方で、この診療科に行っても医師がむずむず脚症候群についてあまり詳しくない…と思われるのは「整形外科」「皮膚科」「内科」などになります。

ただ内科などはかかりつけの医師がいる場合が多いので、そうした医師に一度相談をして、睡眠障害について扱える医師や病院を紹介してもらうのは良い判断になりますよ。

むずむず脚症候群は病院でどんな検査をされるの?

むずむず脚症候群の検査は基本的に問診を中心にして行います。ただ、科学的要因からの診断も最近では行われることがあるので、血液検査や「終夜睡眠ポリグラフ検査」という検査をする場合もあります。

ではそれぞれがどのような検査なのかご紹介していきましょう。

むずむず脚症候群に関して行う血液検査

むずむず脚症候群になっている人というのは、体内の鉄分量が不足している傾向があります。

ですから、「血清フェリチン値」という成分の値を測定することで鉄分量を調べる検査を行う場合があります。

ちなみにフェリチンとはたんぱく質の1種のことであり、鉄分を蓄えることができる物質のことです。

血液中のフェリチン量を調べるということは、体内に蓄えられている鉄分量を推定することができるのです。

結成フェリチンの正常値は、男性で20〜250 ng/mL、女性で5〜120 ng/mLとなっています。

女性は月経などがあるため、男性よりも貯蔵鉄分が少ない傾向にありますが、男女いずれとも、血清フェリチンの値が50 ng/mL 以下となると、体内の貯蔵鉄を増やすために鉄剤服用を勧められることになります。

血清フェリチンの値が一ケタである時は、相当量の鉄剤の服用を考えなければならないのですが、そうすると胃がムカムカするとか、吐き気がする、便秘や下痢になるという副作用もあるので、注意が必要となります。

むずむず脚症候群の検査:終夜睡眠ポリグラフ検査

睡眠状態に影響を与えるむずむず脚症候群に関しては、診察科や医師の方針によって、終夜睡眠ポリグラフ検査という検査を受けることがあります。

この検査は、センサーや電極を取り付けた状態で一晩の睡眠をとり、睡眠時の脳波や眼球運動、筋肉の動きなどを測定する検査のことです。

この終夜睡眠ポリグラフ検査をするのは、むずむず脚症候群の検査と言う意味でも重要なのですが、合わせて、周期性四肢運動障害があるかどうかを調べるためにも必要となります。

むずむず脚症候群を罹患している人の約5割〜8割の人が、周期性四肢運動障害を併発しているという調査もあるので、この終夜睡眠ポリグラフ検査を受けることで、ただむずむず脚症候群にだけなっていると思っていた人が、実は周期性四肢運動障害も罹患しているとわかることもあるのです。

むずむず脚症候群かどうかの診断は何が決め手になる?

医療機関を受診したことで、問診や血液検査、終夜睡眠ポリグラフ検査などを受けた結果、総合的な判断でむずむず脚症候群となるのですが、大きな決め手とは一体何なのでしょうか?

むずむず脚症候群の診断の決め手は実は、色々な科学的検査よりも、患者本人の「自己申告」によるところが大きいのです。

ですから、むずむず脚症候群に関して医療機関を訪ねた際には、医師に自分の症状をしっかり伝えられるように、現状やこれまでの経過などをメモとして箇条書きにしていくことが大切です。

他にも医師の質問にきちんと答えられるように、日々の症状を自分のなかではっきりさせておくとか、どういった状況で足(やその他の部分)に症状が出るのかということもある程度は理解しておくことが大事です。

毎日どのくらいの時間に症状が出るか、どういった状況で症状が出やすいか、その症状のせいで自分の生活の質がどのくらい低下しているか、この3つのポイントに関しては自分の言葉で話せるようにしておくことが必要でしょう。

他にも、食生活を振り返って(正直に)鉄分不足かどうかとか、自分の血縁者に同じような症状の人がいるかいないかも知っておくと、治療や原因について医師が正しい方向性を見出すことができる情報になりますよ。