むずむず脚症候群は「この薬で万事解決」という特効薬があるわけではない対症療法的な治療を進める病気です。

ですから、一発解決を狙うこともできないので、症状が発現した際の対策はまずその場の症状を治める応急の対策が1番必要になります。

そのうえで、症状の発現を減らせるようにする根本的な対策を考えていくのが現状。

今回はむずむず脚症候群についての、応急対策と根本対策を考えていきます。

むずむず脚症候群の症状が出ているときの「応急処置」

むずむず脚症候群の症状は足から始まって全身に広がっていくことが多いのですが、初期のうちは、むずむずし始めた時に軽くストレッチをするのが有効な対策です。

むずむず脚症候群の症状が出ている部分は、血流が滞っていることが多く、そのことでしっかりと神経伝達ができず、むずむずという不快感を生じさせているケースがよく見られます。

ですから、むずむず・チクチクというような不快感を感じ始めたら、まずその症状が出ている部分をさすったり、動かしたりすることで一時的な血流を上げるようにしてみてください。

足の場合だと、どうしても動かさないといけない・じっとしていられないという症状がよくあるのですが、こうしたケースではちょっとだけ足をばたつかせたくらいではすぐにまた症状が戻ってくることがほとんど。

ですから、就寝時などあまり起き上がりたくない時に症状が現れることもありますが、とにかく1度しっかりと屈伸運動やストレッチをしてから寝た方がぐっすりと眠れることが多くなります。

ただし、足やその他の体の部位へのむずむずが原因で不眠を生じている場合は、できるだけ早めに睡眠障害専門医を受診したり、神経内科を受診して不眠症状を一緒に改善するようにした方が、その後の生活の質を落とすことが少なくなります。

また、応急処置的というよりは対症療法になりますが、むずむず脚症候群の症状に関しては現在3種類の薬を用いることで、症状の改善が見られることは実証済みです。

寝ているときに症状が起きてさする……というような本当の意味の応急手当ではありませんが、症状が続いて不眠やストレス過多になるような場合には、病院で処方してもらった薬を用いることで症状を一時的に和らげることは可能です。

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むずむず脚症候群を根本的に対策するには

むずむず脚症候群に関して根本的な治癒への対策に決定打は残念ながらまだ見つかっていません。

人によって、鉄剤の補給で症状が改善する人もあれば、ドーパミン受容体作動薬を用いることですっかり改善する人もいるから、と対策がひとくくりではいかないからです。

ただ、全般的な傾向として、やはり鉄分不足やドーパミンの機能不全などがむずむず脚症候群の症状に関わっていることは確かというのが現在の研究結果。

こうしたことから、むずむず脚症候群を根本的に解決するための対策に、鉄分補給や食生活の改善、生活習慣の改善があることは間違いありません。

処方薬を頼って一時的に症状を緩和することももちろん生活の質を落とさないために必要なことですが、長期的にしっかりと症状を改善させたい場合には、上で述べたような個人的な生活習慣の改善などを避けて通ることはできません。

むずむず脚症候群対策のために自分でできること・プロに頼ること

ここまでにお伝えした通り、むずむず脚症候群のの対策には、自分自身で努力してできる対策と、医師などの専門家(プロ)の力を借りて改善する対策とがあります。

自分自身でできる対策に関しては、短期間で終わらないように、長期的な計画をたてて生活を改善する心構えが必要です。

一方、医師などの専門家に頼る部分は、自分でも病気の勉強をしつつ、出されたアドバイスや注意事項はしっかり守るようにすることが大事でしょう。

むずむず脚症候群に用いられる薬には、使用する期間が長くなると効果が薄くなってきてしまう薬もあります。

つまり、薬は長期間ではなく、短期間、一時的に症状を緩和するためと考えておいた方が吉ということです。

むずむず脚症候群の症状改善対策に関しては、自分で改善できる部分を最大限努力することで、将来的な症状が軽減できる部分が大きいと言えるでしょう。